「リーキ」という名の西洋ねぎが送られてきました。
普通のネギよりも色が濃いですね。
せっかくなので、色と繊維が両方楽しめる和紙にしていきたいと思います。
みじん切りにしてさらにクラッシュして色を出していきます。
あざやかな緑色が抽出できました。
部屋中、ネギの香りで充満してます(;^_^A。
当方では基本的に薬品での色止めはしていないので少しでも色がいつまでも残っていられるように手間をかけていきます。
こんどは繊維部分を抽出していきます。
小さめに切ってソーダ灰がはいった鍋で少し長めに煮て繊維を分解していきます。
ねぎが肉厚なので、しっかり繊維が残りそうです。
和紙作り同様に叩くことでさらに繊維を細かくしていってネギの下準備は完了です。
ねぎ色に染めた和紙原料と水、そして繊維だけのネギをミックスして専用の道具で漉きます。
今回は厚みを2種類作ります。
お客様からの要望は、名刺を作りたいということなので、それなりに厚みのある状態で漉きました。
色がなるべく抜けないように日陰で自然乾燥させていきます。
もう少し繊維は短くしてもよかったなと干した状態で反省しました…。
2種類の厚みがあるのが分かりますか?
やわらかい緑色がとても温かみがありますね。
和紙原料もすこし繊維を残した状態のを使用したので、ねぎ繊維と和紙繊維がうまくからみあっていると思います。
和紙の繊維をあえて残して漉いた和紙を「雲竜和紙」と言います。
