今回は、東京都中央区にある明石町区民館での和紙漉き体験です。
近隣に住んでいらっしゃる親子さんや大人の方が多数集まられました。
お子さんは、小学校低学年が多かったです。
(他で和紙漉き体験する際も割と低学年(小学校3年位まで)が興味を示します)
準備完了!
今回は広く使わせて頂けて助かりました。
いよいよ講習がスタートします。
まずはじめに和紙を作る工程を説明した後に親子チームと大人チームに分かれて作業に取り掛かります。
東京和紙での和紙漉き体験は、ただ和紙を漉くだけではありません。
和紙になる楮(こうぞ)の原料作りから体験頂きます。
ここまで体験できるのは他にはありません。
また、自分たちの近場で和紙を漉く体験ができるのも東京和紙ならではの特徴です。
大人チームが表皮とり作業をしています。
なかなか鬼皮、あま皮と白皮を分けてヘラで剥くのに手間がかかっています。
これもやる作業を重ねるとすんなし剥けて気持ちよくなるんです。
反対に親子チームは、綺麗になった白皮を叩く「打解(だかい)」作業に取り掛かります。
実際に小さなお子さんでも器用に木棒をしっかり持って叩けてました。
打解作業の前は、白皮についた傷やよごれをとる「ちりより」作業も体験頂きました。
背の低い子供でも踏み台を用意していたので、うまく力を入れて作業することができました。
次はいよいよ和紙を作る作業でも醍醐味がある「漉き作業」です。
今回は、「溜め漉き」という技法で葉書サイズを2枚漉きます。
この漉き方だと少し厚めの和紙を漉くことができます。
漉いたら、いろんな形に切った千代紙や染めた和紙やこよって紐状にした和紙を用意しましたので、自由に和紙に入れて完成させることができます。
残念ながら漉いている作業風景は写真が取れず…(^_^;)
また、漉き作業をするチームとは別に和紙の原料についてレクチャーを受ける時間を設けました。
なんと、区民館の前に自生している楮を発見!
どんな植物から和紙が出来ているか知っていただきたいので、外に出て見学することにしました。
葉っぱの形に特徴があるので、みなさんとっても目をまん丸にして観察されてました。
また、トロロアオイのプランターでどんな植物かを見ることができました。
東京和紙のプランタープロジェクトにご賛同頂き、区民館でトロロアオイを育てて頂いています。
本来は、根を太らせるために上に伸びる葉っぱや茎は切ってしまうのですが、今回は、どんな植物か知って頂くためにそのままで育てて頂いています。
まだ時期が早く花が咲いていませんでしたが、綺麗な黄色い花が咲きます。
和紙を作るだけでなく、どんな植物でできているかをその場で触れたり知ることができるのはとっても貴重ですね。
全部の工程が済んだらいよいよ和紙を乾燥させます。
みなさん、夏らしいとっても可愛らしい和紙が出来上がっていますね。
乾燥している間に、当方のメンバーによる「流し漉き」のデモンストレーションを披露。
テレビなどで和紙を漉いている光景が映りますが、大体がこの「流し漉き」をしている作業です。(代表的な作業といえます)
道具もほとんど手作業で作られていることも説明しながら鮮やかな手つきで漉いていくのを参加者は食い入るように見ています。
漉いた和紙も乾き、いよいよ和紙葉書が完成!
みなさん、とっても満足げでした。
アンケートを見ても高得点ばかりでした。
(お一人漉く際に失敗したみたいで低い点数でしたが満足度は高かったようです)
今回の体験に参加した理由として多かったのは、「自由研究の一つとして」や「前から和紙に興味があったので」という記入が多かったです。
中には、
「テレビでアイドルが和紙漉きをしていて興味を持った」というご意見もありました。
やはりテレビや雑誌などで紹介されると影響力が大きいですね。
どうぞ出来上がった和紙を周りの人に見せて、どんどん東京和紙を広めて頂けると嬉しいです。
是非、こちらにも一日旅行も兼ねてご参加頂けますと嬉しいです。
東京にも自然あふれる町があることを知ってくださいませ。