代表篠田のこれまでの人生⑨(現在の東京和紙)

みなさま、はじめまして。

東京和紙の代表理事をしております篠田と申します。

こちらの記事ではどうやって和紙に携わることになったかをご紹介したいと思います。

いま、私が代表理事を務めさせてもらい、一生懸命にやっている和紙の仕事。

この和紙の仕事に出会うまで、

和紙の仕事を一生の仕事にすることになるまで、

さまざまなできごと、多くの人との出会いを経験し、様々な人からの支援がありました。

どうして、和紙の仕事を一生懸命にやっているのか、本当にいろいろな人から尋ねられます。

私は、自分が和紙の仕事を一生の仕事として選択するまでのお話をしていきたいと思っています。

そのためには私の生い立ちや人生の話をする必要があると思っています。

いよいよ最終回となる今回は、現在の東京和紙の活動内容へ変更していった経緯をお話します。

今まで様々な出会いや別れ、辛い体験などたくさん経験してようやく地に足をつけて進めている状態です。


現在の「東京和紙」

コンサルタントを入れて本格的に見直すことにしました。

恥ずかしい話ではありますが、現状の商品は葉書や無地の和紙、御朱印帳など安価なものばかりで注文も少ないです。

毘沙門天のおみくじ入り和紙カード

ワークショップにしても平均4000円でイベントなどでは1500円ベース。

きちんと集客ができれば売上が上がるものの、ワークショップの参加者も正直1人か2人が多くなかなか安定の売上までにはいきませんでした。

何か東京和紙としての目玉商品を企画する必要があると言われ考える中で「かばん」がキーワードとして浮上してきました。

キーワードが出てきたところでいくつかの気になっていた点がどんどんつながっていきました。

*和紙の道具をつくっている職人の方が「一閑張り」というかばんを持っていらしてさまざまな人から「素敵ね~」と声をかけられていた。

(一閑張りは、籠に和紙を貼り合わせていくので和紙ともつながりが深い商品)

*個人の「久平雅工房」の現状の目玉商品は「和紙巾着」。

(浅草の有名店に委託販売させていただいていて、制作キットも一番人気となっています)

*知人が米袋に和紙を貼ってトートバックなどを作っていて、イベントの際にそれはなにかと尋ねられていた

(外国人からも問い合わせされていた)

*もともとパッケージデザインで紙袋などの設計もしていたので、かばんに対してのノウハウは持っている

点から線になっていき、面になっていく感じでした。

早速、サンプルを作ってイベントで展示してみました。

展示したのは、米袋をベースとした和紙トートバックでした。

イベントでの展示風景

イベントは日本人だけでなく外国人も多く来場していたので、モニターとしては最適でした。

イベントにトートバックを持っていくとイベント直前に決めたので説明文もなくただ飾っていただけです。

説明文もない、展示しているだけのトートバッグに最初は全く反応はありませんでした。

遠目からでは和紙や紙というのはわかりにくかったかもしれません。

見せる準備もしてないから当然かとなかばあきらめていた時に若い中国人の女の子がトコトコとトートバックに近づいてきました。

どうぞ触ってみてくださいと伝えて様子を見ていたらなんと「買いたい」と言ってくれたのです。

残念ながらこれは展示品で売ることはできないと伝え、今商品モニターをしていることを伝えて

「もし販売していたらいくら位ならば購入しますか?」と質問したところ

「25000円」と答えてくれました。

自分が想定していた金額よりも高い金額でこの女性は評価してくれました。

本当に小さな結果でしかありませんが、これが東京和紙のかばんに対して大きな自信となっていったのです。

他にも一閑張りのかばんを販売しているブースを訪問させてもらい、色々リサーチさせて頂いたところ外国人の方にとても人気があると情報を頂きました。

元々海外への展開を目標にしていたことがグッと現実的になってきた出来事でした。

以前、浅草の神社にて出展した際に私が作った和紙雑貨に対して「価格が高い」といって文句を言った外国人の女性がいました。(ロンドンから来た方です)

神社での出展風景

当時、中国人は羽振りは良かったが欧米人は景気が悪く日本にきてもなかなかシビアで体験や商品の購買にはつながらないという状態でした。

ちょうど隣では和紙すき体験もしていたので、そちらはリーズナブルになっているから体験してみてくださいと伝えました。

女性はOKといって早速体験されていかれました。

私は別件でそのまま少しブースから離れてしまいました。

すると、売り子さんから電話がかかってきて「先ほどの外国人の方が展示用に置いてある巾着がどうしても欲しいと言っている。体験してみてこんなにも手間がかかっているなって知らなかったと言ってぜひこの商品を買いたいとのこと」

展示用となっているものは1品しかないし使用している和紙も手元にないものでもあったので手放したくはなかったが、魅力を感じて頂いたのはとてもうれしく少しリーズナブルにして販売しました。

購入された和紙巾着

きちんと和紙の歴史や商品に対するこだわりやストーリーを伝えれば魅力を感じてくれることを証明してくれた様に思えたことを今も活きている様に感じました。

和紙の魅力はなんといっても「風合い」にあると考えています。

楮(こうぞ)の白い皮を水の中に入れた状態

それを生かした商品作りと東京和紙ならではのかばんやその他の商品を今後も大切にして皮や布にはない魅力を伝えられる様に精進していきたいです。

和紙トートバック
銀箔を使った和紙一閑張り
和紙がま口パスケース
東京和紙アトリエの展示風景

(代表篠田のこれまでの人生⑧(母との別れ~東京和紙立上げ)はこちら)